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【製本方法の種類と特徴】

2023.11.08技術紹介

サンライズの同人誌・同人グッズ商品ではさまざまな製本方法に対応しています。

それぞれが用途に適した特徴があり、原稿作成も同じではないことを留意していただけるよう、製本方法ごとの特徴やメリット・デメリットをまとめました。

無線綴じ

同人誌に最も多く採用されるホットメルト糊を使用した製本方法です。
書店で見かける本の概ねが無線綴じを採用しています。
具体的には背の部分にアジロと呼ばれる切り目を回転歯で入れ、その部分に熱で溶かしたプラスチック糊を塗布し、表紙と合わせます。
本の強度が強く、長期保存にも適しています。

⭕️仕上がりが丈夫で、300ページや500ページなどのページ数が多い本にも対応が可能。厚みが2~3mm以上あれば背表紙に文字も入れられます。
⭕️表紙、背表紙、裏表紙の境目がハッキリしたデザインであっても美しい仕上がりになります。
✖️ページ数が少なすぎる本は無線綴じができません。
✖️綴じ側が製本糊でしっかり固定されているため、本の端まで開いて見ることはできません。特に厚い本ほど内側が見えづらくなるため、原稿作成の際には綴じ側1~1.5cm以内は文字などを入れない方が無難です。

中綴じ

針金をホチキスのように使用して綴じる製本方法です。
2つ折りにした用紙の背の部分に針金が入る製本で、週刊誌や商品カタログなどでもよく目にします。
サンライズでは無線綴じができない少ないページ数の本に採用されることが多く、簡易的な発行物として利用される「ステッチ本」も中綴じ製本の商品です。

⭕️本の根元まで開きことができ、本を開いた状態のままにできるので、パンフレットやイラスト集に適してきます。
🔺紙を2つ折りにして真ん中を針金で止めるため、本のページ数は必ず4の倍数となります。
🔺ページ数が多い厚い中綴じ本は本の中心に近い内側のページと外側のページで化粧断裁時に断ち位置が変わってしまうことから、中綴じ製本の場合ページ数の制限があります。
(受付条件については該当ページをご確認ください)

リング綴じ

穴を開けた印刷物に針金をコイル状に巻き付け綴じる製本方法です。
サンライズではダブルリングと呼ばれる種類のリング綴じを採用しています。
カレンダーやスケッチブックなどでよく見かけます。
サンライズでは全7色の用意があり、リングの色を作品のイメージに合わせて選ぶことができるのも楽しみの一つです。

⭕️本の綴じ側に穴を開けるため、綴じ側1cm程度は文字など重要な情報は入れない方が無難ですが、完全に開き切ることができるため読み書きはしやすいです。
⭕️ノートやスケッチブック、カレンダーなどでは見たいページをいちばん表側にすることができるので、使用目的に適した製本となります。
🔺対応できる本のページ数はリングの大きさによります。
✖️背表紙はないので背文字を入れることはできません。
✖️作業工程に時間がかかるため納期が長く必要です。

 ◆カレンダー
 https://www.sunrisep.co.jp/goods/category/paper/calendar/

天のり製本

天のりで印刷物を固め、本文は1枚ずつめくって剥がせる製本方法です。
メモ帳やレターパッドなどグッズ類でよく採用されています。
サンライズでは表紙の有無などで別商品として区分し、3種の製本方法での天のり商品を取り扱っています。

①クロス巻き
のりで固めた天部分にクロステープを貼り、表紙と本文を固定する製本方法です。
巷では文具のレポート用紙などで見かけます。
サンライズではクロス巻きメモ帳という商品群で採用しています。

 ◆クロス巻きメモ帳SDX
 https://www.sunrisep.co.jp/goods/sp14-xmemosdx/

②メモパッド
天のりのみで化粧断裁して仕上げます。メモ用紙がバラバラにならないので使い勝手が良い製本方法です。
表紙はなく、すべて本文扱いです。
サンライズではフルカラーメモパッドで採用しています。

 ◆メモパッド
 https://www.sunrisep.co.jp/goods/sp105-memopad/

③天のり片くるみ製本
天のりで固めた本文に表紙を付け、裏表紙側から糊付けされた表紙を上から包むように表側に巻き込む製本方法です。
裏表紙側の天部分のみ本文と糊付けされ、背は表紙が糊付けされていないため本文は剥がしやすくなっています。
サンライズではポストカードブックで採用しています。

 ◆ポストカードブック
 https://www.sunrisep.co.jp/goods/sp68-postcardbook/

上製本

厚紙と表紙の印刷物を合紙した、丈夫なハードカバーを使う製本方法です。
表紙の芯になる厚手のボール紙に布や紙などを貼り合わせることで、しっかりとした上製本の表紙(ハードカバー)が出来上がります。
無線綴じ製本や中綴じ製本などのソフトカバー(紙の表紙)と比べて製本工程が多く、製作費用も高価ですが、上製本には他の製本方法にはない、補強や装飾のための「花布(はなぎれ)」や「見返し」など特別な仕様があり、高級感のある特別な一冊を作ることができます。

⭕️耐久性に優れ、長期の保存にも適しているので、大作の総集編や思い入れの強い本に向いています。
🔺ページ数の少ない薄い本では製本できない場合がありますので、事前にご確認ください。
✖️工程が複雑で材料も多く使うため納期が長く必要になります。

 ◆上製本(ハードカバー)
 https://www.sunrisep.co.jp/option/zyouseihon/